ブログ|札幌市の注文住宅や新築一戸建住宅の見学会やエコなイベント情報

2012年10月20日

積丹『のんのん・ふぁーむ』にメンテナンスヘ

雪の季節を前にして、約一年ぶりに、積丹にある
有機・無農薬野菜農場『のんのん・ふぁーむ』へ、メンテ
ナンスの相談に行きました。自給自足の生活を目指して積丹の
婦美へ就農する、阿部さんの家づくりのお手伝いをしたのが
5年前です。以来、年に1度のペースで伺うようにしています。
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母屋は積丹岳の登山道脇の小高い丘の上に建っています。
上の写真の中央が母屋で、右にある小屋は液肥の生成と汚水の浄化を兼
ねたBMWシステムが入っています。反対側から見たのが下の写真です。
中央に母屋で左にBMW小屋、右にある草の生えた土盛は作物貯蔵庫
の『雪室』です。中央に水生植物の生えた浄化池が見えます。
この池はサンショウウオも繁殖するビオトープになっています。
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雪室の入り口側を見た写真です。農場を営んでいると、冬期間の
作物の保存が重要ということで、貯蔵庫内に雪を入れて保存できる
『雪室』を造りました。やはり貯蔵した作物の糖度が上がるそうです。
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今回のメンテナンスのテーマのひとつが道路の整備です。建設時、
丘の上の敷地まで150メートルほど砂利舗装の道路を作ったのですが、
5年の間に轍がひどくなり、路盤が露出している部分が出できました。
来年に補修するということになりましたが、途中、道路を検分しながら、
キノコ狩りをしていましたら、あまりにも有名な毒キノコを発見しました。
下の写真はそのキノコを持つ、農場主の阿部さんです。
  
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上の写真は、私の御土産用に茗荷を採って下さっている阿部夫妻です。
下の写真に写っているのは、豆や山葡萄、平飼いの鶏の卵などです。
もちろん全てこの農場産です。卵も少々御土産にいただきました。
いつもながら、仕事で行ったつもりが休日に田舎に里帰りした気分
させてくれる場所です。ちなみに『のんのん・ふぁーむ』の作物
と卵は宅配便で送ってくれます。             (田)

2012年10月16日

ストローベイルハウスをつくる 5

ワラでベンチをつくる 2
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前回のワークショップの時に、残りものでこしらえた
ワラと土のベンチ。下塗りの土が足りなかったのか、
ちょっぴりヒビ割れが発生していました・・・
今度はたっぷり残った土を使って仕上げ塗りをしした。

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このベンチ、良く見ると目とお尻がちゃんとあるのです。
やっぱり不思議な生き物のようになっているのでした。

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お昼のお弁当です。
近くのオーガニックカフェ「コバコ」のマクロビ弁当
お弁当 (1).JPG
そして2日目は、洞爺湖温泉「かわなみ」の釜めし弁当。
どうです、おいしそうでしょ!

「 きまぐれな食堂 幸来 」

店舗の内装は来週いっぱいで完成しそうです。
ゆっくり準備をして12月オープンとのことです。

2012年10月14日

古タイヤハウスをつくる!?

ワラの家  「 番外編 」 古タイヤハウスの実験
ストローベイルハウスをつくるワークショップの
最終日は、古タイヤを積み上げ、壁を土で仕上げる
古タイヤハウスのづくりにチャレンジしました。
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エコ旅の記録で紹介した英国ブライトンのアースシップ
で見た、古タイヤを使った建築を参考に越冬野菜を貯蔵
する丘室の土留めに取り入れてみました。
丘室の本体は鉄筋コンクリート造で、外側が発砲系断熱材
で囲われています。 その上からすっぽり土をかぶせて 
カモフラージュするため、裏から見るとただの丘のように
見えます。かぶせる土を止めるための壁をつくります。
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タイヤ積み (3).jpg
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参加者がストローベイルの土塗りの仕上げをしている間に、
準備を始めていました。重機を使ってタイヤに土を詰め
込みながら次々に積み上げていきました。
土にセメントを混ぜると良いようですが、今回は土だけ
です。 タイヤのサイズがバラバラで隙間から土が
流れ出し苦労します。ある程度タイヤのサイズを合わると
良いですね。何とか夕方までに積み上げを完成。
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土塗り (2).jpg
翌日は朝からみんなで、土塗りが始まりました。
まずは土が崩れないように木の板をあてました。
ストローベイルに塗った下地と同じ材料を使い
まずは下塗りし、休憩後、少し固まってきたところで
タイヤの間のくぼみに土を詰めてゆきます。
ストローベールのワラを崩して土に混ぜると団子状に
固まり上手くのせることが出来ました。
ほとんどが手で直接塗り込みながらきれいに整形して
仕上げていきますが、どこまで盛るのか・・・・・
すこし考えて「Cカップ」をリクエストしてみました(笑)。
土塗り (3).jpg
土塗り (4).jpg
お昼の休憩後に最後に仕上げと丘室本体の正面にも
土を塗りこみ、ワークショップはすべて終了です。
まるで石を積み上げたような凹凸感の壁が出来ました。
なかなかセクシーな古タイヤと土の壁になったでしょ!
扉を付けて、土をテンコ盛りにかぶせると完成です。
土塗り (5).jpg
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今回のワークショップはトータル5日間、徐々に
チームワークもバッチリ合ってきます。
夜もみんなでキャンプしたりユースに泊まったりと
楽しく、そして完成度も満点のワークショップでした。
きまぐれな食堂「 幸 来 」のリニューアルオープンは
11月?日 お店が完成するまでもう少しかかりそう。
この後のお店づくりの経過もお伝えします。
 

2012年10月13日

拓北の家 その8

完成見学会の案内告知が先になってしまいましたが、
今回は仕上げ工事の様子をお伝えします。
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内部の塗装に使う塗料は、リボス社の自然塗料が多いのですが、
今回はアトリエベルの古色仕上げオイルフィニッシュを使いました。
国産で亜麻仁油ベースの木目が美しく出るオイルです。
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内部塗装が終わったら、天井の和紙クロス貼りです。ビニールクロスなど
ではもちろん無く、藁を漉き込んだ土佐和紙を、無添加の澱粉糊で貼っていきます。
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いよいよ塗り壁工事になります。コストダウンと、セルフビルドの
楽しみを味わうのとで、塗り壁の施主施工はけっこうお勧めです。
今回は珪藻土ではなく、ほたてシックイを選択しました。
お父さんがほたてシックイをミキサーで混ぜている様子です。
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週末を3回使って塗り壁工事を行いましたが、施主の友人家族も多数訪れて
いただき、大変賑やかで、楽しみながらのセルフビルドでした。
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塗り壁工事の合間に造作家具の取付を行いました。その後にまた、
家具との取り合い部分にほたてシックイを塗っていきます。
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家具工事と同時期でしたが気密試験を行いました。
札幌版次世代住宅の認定に義務付けられているもので、
この建物の目標値の相当隙間面積は1.0以下です。試験を行った
結果としては0.2という大変優秀な数値でした。
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塗り壁工事が終了した後、設備機器や建具等の取付です。
最後に薪ストーブを設置して、内部の工事はほぼ完了です。
次回は外構工事と完成した建物の様子をお伝えします。   (田)

2012年10月11日

札幌版次世代住宅を自然素材でつくる

札幌版次世代住宅の完成見学会 を開催します。
    10月13(土)14(日)の2日間
    札幌市北区拓北7条2丁目13

 平成24年度 sapporo ECO-E HOUSE
北海道産の循環型資源を活用した高断熱自然派住宅
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札幌市が募集した札幌版次世代住宅の補助金(50万円)をうけた
省エネ住宅の完成見学会を開催いたします。
評価等級「ベーシックレベル」で既存住宅の1/2程度のCO2排出量
の削減とエネルギー消費を抑え、省エネにつながる今後目標とされる
断熱レベルの住宅です。
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断熱性能を高めることによって可能になる省エネ住宅ですが、
建築資材の製造時から最終処分時までの過程における省エネ性や
環境負荷の問題や化石資源の消費などは棚上げになっているのが
現状です。 僕たちが提供する住宅の最大の特徴は、地域の資源を
最大限に活用して環境と住む人の健康に負荷をかけない持続可能な
循環型の住まいを提供すること目指しています。
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北海道産の無垢の木材を100%使用し、内装仕上げや家具・建具
にも道産木材を利用しています。 化学薬剤と合板類を使用しない
で家を建てる無合板住宅は、住む人の健康に負荷をかけない安全性と、
接着剤を使わずに50年以上の長期間使用でも劣化しない耐久性、
そして再生利用や処分時の環境への負荷の軽減につながります。
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壁と天井に充填されている古紙の断熱材は、木材利用の50%
以上を占める紙製造のリサイクル素材で、製造時での低いエネルギー
消費は、持続可能で快適な真の省エネルギー住宅を考える上で大切な
ことだと思います。北海道の循環型資源を活かした住まいづくりを
知っていただきたいです。
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2012年10月10日

ストローベイルハウスをつくる 4

ワラの家 「 仕上げ編 」
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ワラのベイルを積み上げ土の下地を塗ってから
2週間乾燥させ、いよいよ最後の仕上げ塗りです。
今回もワークショップに挑戦しました。
ストローベイルの壁は「気まぐれな食堂 幸来」を増築
した北側の建物の一部です。 住居と旧店舗の建物や
D型倉庫の屋根や壁もお色直しが始まっています。
全景.JPG
左官や塗装仕事で大切なのはきっちり養生する
ことです。チリ際がスッキリ決まるとなんか
上手に仕上がった感じがします。
窓やドアの枠廻り・軒や梁・水切り廻りに
マスキングテープを貼りますが、仕上げの
塗り厚み分だけ逃がして貼るのがミソです。
ガラス瓶もしっかり養生しています。
マスキング.JPG
瓶マスキング.JPG
しっかり固まって丈夫な下地になっています。
養生が終わったらまず下地の壁に水打ちします。
今回はホースを使って水をかけました。
これで仕上げの材料が良くなじんで食いつきます。
水かけ.JPG
仕上げの土はセメントを使いたくない・・・・・
そこで土職人の野田さんの今回選んだ素材は
土佐の漆喰でした。前回下地に使った(旭川の土と
ワラスサ(大・小)・砂・つのまた糊・土佐漆喰)
をブレンドして仕上げ用の土を作りました。
レシピ.JPG
つのまた.JPG
土佐漆喰は四国で熟成された漆喰を送ってもらったもの
で、ハンドミキサーを使い樽の中で練り戻しておきます。
土佐漆喰.JPG
土づくり班は、ミキサーに次々と材料を投入し材料
をつくってゆきます。さすがに今回は手際よく進みます。
こねる.JPG
今回は手塗り無し、コテだけを使って塗ってゆきます。
壁塗りは基本的に左から塗り始めます。右利きの場合
コテを右から左へ動かすからなのですが、今回は1名
サウスポーが参戦。ポジション取りに戸惑っていたみたい。
仕上げ塗り.JPG
仕上げ塗り3.JPG 仕上げ塗り4.JPG
仕上げ塗り2.JPG
仕上げ塗りはお昼までに一気に塗りあげました。
お弁当を食べて少し休憩している間に水が引き始め
ました。コテのエッジを立ててしごき押さえします。
壁がしまり、つるつるな仕上がりになります。
水をはじく丈夫な土壁が出来上がりました。
コテ押さえ.JPG コテ押さえ (1).JPG
陶器埋める.JPG 完成 (1).JPG
ガラス瓶と木の小丸太を埋め込んだ、入り口廻りに
陶芸屋さんからもらってきた端材などをさらに貼り
こんで壁の仕上げが完成しました。
完成 (2).JPG
完成集合.JPG
養生をはがし、掃除をしてから足場を取り払います。
完璧な仕上がり(拍手)のストローベイルの壁を前で
みんな笑顔で記念撮影。今日のワークショップは終了です。
次回は番外編、古タイヤハウスをつくるための実践です。

2012年10月04日

ストローベイルハウスをつくる 3

ワラの家  「 土壁  応用編 」
ストローベイルのベンチを作る

ベンチ.JPG
余ったワラと土でベンチを作ってみました。
ワラのベイルは2個並べて竹を刺してつなぎ、
地面にも打ち込んで固定しました。  
崩れたワラはきっちり整形もせずに土を塗り
固めたので不思議な生き物のようです。
羊蹄山の方角を向いて作ったワラと土のベンチ。
来春の雪解けまで残っていてくれるのかな?
ベンチ (3).JPG
ベンチ (4).JPG
ベンチ (5).JPG
ガラス瓶のパーティションを作る

お店のカウンター席の仕切り壁に、ガラスを埋め
込んだパーティションを造作中。
土を塗り込むための板にワラ縄を迷路のように
這わせた下地を作りました。これはこれで面白い。
メチャクチャ塗りづらそうですが、外壁の材料で下塗
りをしました。最後の仕上げは店内の壁に合わせて、
近くの噴火湾でとれたホタテの貝殻を砕いた砂で作った
塗り壁仕上げになるのです。
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瓶のスクリーン (1).jpg
瓶のスクリーン (2).jpg
早いもので今週末はいよいよ壁の仕上げ塗りに挑戦します。
次回は 第2弾ワークショップ終了後
「 土壁 仕上げ編 」をお伝えします。

幸来村ベイル仕上げ編 jpg.jpg

2012年10月01日

拓北の家 その7

またまた間が開いてしまい、一部から柔らかなお叱りを受けて
しまいましたが、第7回目では内部造作などの様子をお伝えします。
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内部造作材の加工を行う前に、詳細図で大工さんと打合せ
をします。だいたい5分の1スケールで全ての木枠などの
造作材の図面を書きます。昔ながらに無垢の板材から加工
するために、詳しい寸法の書いた図面が必要です。
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今回は造作材として主にとど松、それとタモ材を使います。
タモ材は窓台などの水平面の耐久性が求められる部位に使い
ます。上の写真は旭川のA木材から直接取り寄せたとど松の
板材で、下の写真が厚沢部町のS木材のタモ材です。ともに
含水率を12%程度に指定して乾燥してもらいます。S木材は
木製乾燥釜の低温乾燥機を持っています(ブログの道南研修
編を参照)。 一応検品して受け取りますが、耳付きのまま
板材を貰うことも多く、デザインに利用したりします。
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大工さんが玄関収納の扉の鴨居を取付ています。
ピンク色の壁材は、収納等に使う化学物質を吸着してくれる
石膏ボードの一種です。廃棄処理の点から石膏ボード下地
から脱却したいのですが、予算の点からなかなか・・・・。
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<吹抜けのスノコ床とワークテーブルを組んでいる様子です。 家具的な物も今回大工さんに作ってもらいました。 DSCN0417.JPG
外ではストーブ屋さんが煙突を施工しています。
やはり、煤が付きにくい断熱2重煙突を取付ています。
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家具屋さんの作業場では、キッチンなどの家具の製作が進んでいます。
キッチンはもちろん、食器棚や洗面台もフルオーダーで北海道の木で
作ります。やはり家具の詳細図を書いて職人さんと打合せします。
次回は仕上げ工事編です。内部塗装や和紙クロス貼り、塗り壁の
施主施工の様子などをお伝えします。          (田)